秋競馬もTFでイタダキ★  

作者・市丸博司が極意を伝授!TF虎の穴 第1弾


 タイガースは惜しくも日本シリーズで敗れてしまったが、それとは関係なく、TF虎の穴・第2回である。
 今回は、10月の市丸予想的中馬券を回顧しつつ、タイムフィルターで「どう予想すればいいのか」を考えていきたい。
 タイムフィルターに関するご質問で、多いのが「TF指数どおり買えばいいんじゃないんですか?」「なぜTF指数の順位どおりに印を付けないんですか?」「ペースパターンの考え方がいまひとつわかりません。ペースパターンって本当に必要なんでしょうか」といったもの。もちろん、過去5走最高TF指数の順位どおり買っても成果は上がるはずだし、そのように指数は算出しているつもりだ。しかし、もう少し考えることにより、さらに予想の精度は上がると思うし、それによって的中できた馬券も数多い(逆に、考えすぎて外した馬券もあるけれど……)。
 今回の連載が、タイムフィルターをうまく使うためのヒントになったとしたら、幸いである。

(2003年掲載)

ケース1
 ファインモーション消し! ○◎▲の順で完璧予想!
10月21日 東京11R・毎日王冠 馬連5610円 3連複1万9910円

 このレースは、「タイムフィルター」の名を高める記念すべきレースとなった。すでにタイムフィルターOnLineのコラムには書いたが、筆者が出演中のBSフジ、CSフジテレビ739「競馬予想TV!」番組内において、馬連5610円・ワイド1570円を各5000円、3連複1万9910円を1000円的中。計55万円超の払戻金をゲットしたからである。
 ただ、奇をてらったわけではない。番組内では説明したし、タイムフィルターOnLineの中の予想コーナーでも書いたが、このレースはタイムフィルターを使えば誰もが同じ予想になるはずなのだ。


10月21日 毎日王冠

 まずは、右の指数入り出馬表をクリックして見ていただきたい。過去5走最高TF指数でランクをつけると、以下のようになる(指数の右はペースパターン)。

1位
トーホウシデン
102 ML
2位
バランスオブゲーム
96 B
3位
テンザンセイザ
95 U
4位
エイシンプレストン
94 L
5位
ファインモーション
93 L

 この時点でも、2位→1位→4位の決着であり、馬連、3連複ともにゲットできるだろう。しかし、筆者がこのレースで大切だと思ったのは「ペースが速くなりそう」なことだった。過去2走でダッシュ指数55以上の先行馬はゴーステディのみ。しかし、バランスオブゲームは前走52で先行しているし、トレジャーはダッシュ指数こそ40台ながらマイルで先行したことがある。また、前年までのラップを見ても、スローの毎日王冠というのはほとんどありえず、毎年ある程度は速くなっていた。過去5年、このレースの1〜3着馬がマークしたペースパターンは、D1頭、B6頭、M2頭、ML5頭、U1頭。基本的には平均ペースで高い指数を出すことが求められている。
 そうなると、後傾型のペースパターンL、Uで出した指数は信用できない。信頼できるのは、1位のトーホウシデン(ML)と2位のバランスオブゲーム(B)だけではないかと考えた。◎○は決定である。

 3位のテンザンセイザは過去5年に1度あるUだけに絶対ないとは言えないので保留にし、4位のエイシンプレストンについて考える。この馬の場合は過去5走中2走が海外で、1走がダート。芝での指数が2度しかなく、判断材料に乏しい。そこで6〜8走前を見てみると、6走前、昨年の毎日王冠でML95が、8走前中山記念でML98があった。中山記念はちょっと古いが、毎日王冠は去年の同じレースである。予想材料に入れるべきだろう。そうすると、MLだからUのテンザンセイザよりも上にランクされる。▲エイシンプレストン、△テンザンセイザとした。

 問題は5位ファインモーションだが、どう考えてもこの馬向きのレースではない。もともと、TF指数93では指数的に上位馬から離されている。これは、このメンバーで57キロでは苦しいという事実を物語っていた。斤量フィルターの面目躍如である。さらに、その指数もペースパターンLで出したもの。じっくり押さえての瞬発力勝負でないと能力を出せない。しかし、そんなレースはできないはずだ。早めに脚を使わされるレースなら、まったく勝負にならない……。
 タイムフィルターを予想に使っている方なら、このくらいのことはすぐに判断できたと思われる。TF指数は低く、相手関係が厳しい。斤量だけ見ても苦しいのに、ペースも合わない。なのに断然の1番人気。そんなファインモーションを、好んで買うTFユーザーはほとんどいなかったはずである。つまり、TFユーザーは他の競馬ファンに比べて大きなアドバンテージを得られたわけだ。

 1着○→2着◎→3着▲。1・2着が入れ替わったのはやや悔いが残るが、非常に鮮やかな決まり方だった。配当は穴だったかもしれないが、TFユーザーには別に難しくも何ともないレースだったのである。



ケース2
 1、2番人気馬を自信の無印で大万馬券!
10月4日 阪神10R・西脇特別 馬連1万2420円 3連複2万9860円

【10月4日 西脇特別

 10月はタイムフィルターにとって非常にいい月だったが、そのしょっぱなを飾ったのがこのレースである。
 まずは、例によって過去5走最高指数の順位から。右には、市丸が付けた印を入れておく。


1位
ミスズアサシー
96
2位
ペルフェット
94
3位
クリスタルレヴィン
92
4位
スーパーボス
90
5位
エスジーバーニング
89
5位
ロングオベリスク
89
7位
トワノカチドキ
88
7位
ソウシュン
88

 ここでは、大きく2つの疑問をもたれるのではないかと思う。

1) 1〜4位に印を付けるのはわかるが、なぜ3位→2位→4位の順なのか。
   なぜ1位馬は☆(5番手)なのか?
2) なぜ7位のトワノカチドキに★(4番手)をつけたのか?

 この2つの疑問は、大まかに言うと「ダートの特性」に集約されるといえよう。こうしたダート中距離(1600〜1800m)戦で、筆者が一番考えるのは「先行力」である。なぜか。ダート競馬の基本は「前残り」だからだ。もちろん、ダートだって差しが決まるケースもある。しかし、そのほとんどは展開に恵まれた場合である。どんなに豪快に差し切った馬でも、次走は嵌らずに後方のままで終わる。それがダートなのだ。スローペースがほとんどないダートでは、道中ついて行けない馬は非常に不利である。
 ダートで差し馬を買うのは、よほど力が抜けている(TF指数が抜けて高い)場合のみ。同じぐらいの指数なら先行馬(ダッシュ指数が高い馬)を買うのが基本だと考える。特に、このダッシュ指数は重要である。多少TF指数が高くても、ダッシュ指数が極端に低い馬は嫌うべきだ。
 このレースで言えば、指数2位のペルフェットのダッシュ指数が低い。なんと40未満である。また、指数1位のミスズアサシーは、96を出したのが5走前。ここ4走は低い指数で、1位といってもほとんど信用できない。だから5番手に落とした。
 ◎は断然クリスタルレヴィンだろう。ダッシュ指数50以上があって、しかもTF指数92なら死角がない。○は3歳馬だけに上積みを考えてペルフェットにしたが、面白いのが▲スーパーボス。前々走ダッシュ指数47でTF指数90をマークしている。
 あとは5位以下の馬の取捨だが、エスジーバーニングやソウシュン、ロングオベリスクはダッシュ指数が30台しかない差し馬。この指数なら嫌いたい。買うなら、ダッシュ指数40台で先行して高い指数を残している★トワノカチドキではないか。
 結果は▲スーパーボス→★トワノカチドキ→◎クリスタルレヴィンの順。これで馬連1万2420円、3連複2万9860円なのだから、TFユーザーには不思議な配当だったのではないだろうか。



ケース3
 休み明けでも指数1位馬を信頼して馬単好配当!
10月18日 東京11R・神無月S 馬単4620円 馬連1930円

10月18日 神無月S

 このレースの問題は、休み明けの馬の取捨にあったといえるだろう。高いTF指数の馬はほとんどが休み明け。順調で指数が高いのは○をつけたテンケイぐらいだ。
 テンケイを負かす可能性のある馬。ここはそういう考え方をしてみた。というのは、前走のテンケイは確かにTF指数高いが、ダッシュ指数が低く、中団から行ったらたまたま前がバテた、という考え方もできたからである。ダッシュ指数の高い、先行馬に有利な競馬になると、後方で脚を使わされてテンケイが全く伸びない可能性もあると見た。
 そうすると、真っ先に目につくのが◎ネイチャーヒーラーである。TF指数は過去5走トップの103。ダッシュ指数も出走馬中トップの91。もしテンケイが届かない競馬で、先に抜け出して勝ち切るとすれば、この馬しかない。そう考えた。あとは、ダッシュ指数や短距離ダートでのTF指数から△カイトヒルウインド、▲ココモキングを選択。結果的に3着だったTF指数4位グラスベンチャーをヌケにしたのは悔やまれるが、1着◎→2着▲で馬単4620円、馬連1930円をゲットできたのである。もう少し素直に買えば、3連複1万4110円も買い目に入ってきていい馬券だったといえる


 

筆者プロフィール
市丸イラスト

市丸博司 (いちまる ひろし)
昭和34年佐賀県嬉野町生まれ。
「パソコン競馬ライター」としてパソコン競馬の創生期から活躍。今やこの道の“大御所”的な存在である。
 著書に「TARGET THE ワイド」(共著・KKベストセラーズ)、「1日36レース馬券必勝法」(ラジオたんぱ)、「競馬ファンならパソコンがすぐできる」(廣済堂出版)、「種牡馬 回収率/データマニア」(情報センター出版局)など多数。
 また、「夕刊フジ」(土曜の関東版及び日曜の全国版)、「競馬最強の法則」にコラムを連載中。テレビでは、スカイパーフェクTV!・フジテレビ739の「競馬予想TV!」、グリーンチャンネル「明日のレース分析」にも出演している。
【市丸博司のパソコン競馬ニュース】 http://www.layered.co.jp



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